iOS 18.4ベータが開始 ChatGPTと連携しSiriが”何でも屋”に進化

AppleのiPhone専用OS「iOS 18.4」が、開発者向けベータ版としてリリースされた。

今回のアップデートでは、Apple Intelligenceが日本に対応する予定で、正式対応は4月と見込まれている。これにより、ChatGPTとの連携が可能になり、Siriが複雑なタスクをChatGPTに依頼して、より高度な回答を得ることができる。

Apple Intelligenceへの全面対応で注目すべきは、GPTとの連携だ。iOSは基本的にオンデバイスAIで回答するが、複雑なタスクに対してはChatGPT 4oと連携して回答の精度を向上させる。もちろん、ユーザーが直接ChatGPTを選択することも可能だ。

たとえば、メモ機能で画像生成をChatGPTに依頼したり、カメラを使ってVisual Intelligenceによる外界の認識を行ったりすることができる。カメラに映った資料の要約など、リアルタイム処理が大きな魅力だ。

また、AIによるパーソナライズ機能も充実しており、”Temporal Knowledge Fusion”アルゴリズムでは、「先月の打合せの内容」といった質問に対して、メッセージ情報、カレンダー、メモデータなどからユーザー個人の情報を参照して回答することが可能だ。これらはオンデバイスで処理され、回答時間は1秒強と非常に高速に動作する。

さらに、個人的に注目している機能が”Priority Notifications”。ユーザーごとに通知の重要度を判断し、広告通知と重要連絡を最適に区別できる。

また、”Temporal Knowledge Fusion”アルゴリズムは、一週間分の使用データを基にアプリの軌道位置を自動調整し、タップ回数を最大17%削減できるという。

日本語対応も最適化され、音声認識は方言の理解や文章中の助詞の曖昧性解消に努めている。また、マイナンバーカードがウォレットに対応予定するなど、日本人ユーザーへの配慮も見られる。

これらは一部の機能に過ぎず、他にも多数のアップデートが予定されている。興味のある人は、ぜひApple Beta Software Programへの参加を検討してみてほしい。

日本での正式リリースは4月を予定しており、AIのさらなる普及が期待される。